製品梱包用のガラス容器に白い点が付いてしまう。原因を知りたい。
●製品を梱包する透明ガラス容器に白い点が生じる。
●容器入荷時点では白い点は確認されていない。
●白い点は拭いても落ちない。
●フッ化水素酸の様なガラスを腐食するような薬品は使用していない。
白い点の候補としてはガラス表面の付着物や腐食、ガラス内部の気泡や異物が挙げられます。
これらの候補の中から「入荷時には確認されていない」「拭いても落ちない」という情報からガラス表面の腐食や変質をターゲットとして調査することとしました。
まずは光学顕微鏡で白い点の観察を行い、次に走査電子顕微鏡(SEM)による画像診断と成分分析を行いました。
観察の結果、白い点は付着物、腐食等ではなく “傷” であることが判りました。また1µm以下の極微細な金属片が確認できました。
傷は特徴的な形状をしており、例えるなら「雨上がりのぬかるんだ校庭で運動会をした後」の様でした。
傷の形状には多くの情報が含まれていて、傷をよく観察することでその傷が生じた原因を探ることができます。本件の傷では、その形状と金属片の存在をもとに「何らかの金属部品が振動などによりガラス表面を傷つけたもの」ではないかと仮説を立てました。
仮説を立証するための再現実験を行ったところ、同じ特徴を持った傷を再現することができ原因を究明することができました。
ミヤマでは傷、異物、腐食、気泡等の多くの事例で原因究明を行った実績があります。お悩みなどがございましたら「お問い合わせフォーム」からご連絡ください。
関連情報
>>【ミヤマ株式会社】画像診断サービス
>>【ミヤマ株式会社】原因究明分析
走査電子顕微鏡 再現試験