A:必須ではありませんが、エビデンスのため分析をお勧めします。
SDS(安全データシート)はかつてMSDS(化学物質安全データシート)と呼ばれており、有害リスクのある化学物質を含んだ製品を安全に取り扱うための情報を提供する文書のことです。GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)やISO1104-1で国際的に標準化されています。日本国内でも化学物質排出把握管理促進法、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法にて法制化、JIS Z 7252,7253で規格化されています。
一方のWDS(廃棄物データシート)はSDS同様に、廃棄物を安全に取り扱うための情報を提供する文書のことです。廃棄物処理法施行令第6条の6により義務付けられている性状通知のための文書として環境省が推進しているものです。
SDSとWDSのどちらにも“成分・組成情報”の項があり、これらの情報を得るために分析が必要となる場合があります。特に廃棄物は製品と違い成分・組成が不明なケースも多いので、成分・組成分析の必要性も高いです。
その他、SDSに特徴的な分析・測定として、pHや引火点等の情報を記載する“物理的及び化学的性質”の項があり、実際の製品においてpHや引火点等の分析・測定が必要となる場合があります。
WDSには“特定有害廃棄物”や“PRTR対象物質”の項があり、含有の有無が不明確な場合にはこれらの分析が必要となります。
いずれも分析自体は義務付けられていませんが、安全を確保するために分析することをお勧めします。
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