昆虫の中にはキラキラとメタリックに輝く体をもったものがたくさんいます。
コガネムシやタマムシなどの甲虫から、チョウ、ハエ、カメムシまで多種多様です。
特にヤマトタマムシは国宝「玉虫厨子」にも使われるなど、宝飾品としても重宝されています。
これはタマムシの翅の断面を観察したものです。
薄い層がいくつも重なり多層膜となっています。
これは翅の緑部分と赤部分を比べたものです。赤部分は緑部分よりも層の間隔が広くなっています。
タマムシの翅の色彩は、この間隔の違いによって生み出されています。
このように色素ではなく構造によって生じる色を構造色と呼びます。構造色は見る角度による色彩の変化や、金属光沢の様な輝きがあることが特徴です。
自然界では昆虫以外にも、鳥の羽根、魚のウロコ、貝殻(真珠)やオパールなどに見られます。(ミクロ探偵団 "敷き詰められた板の正体は?" もご覧ください。)
身の回りでも、シャボン玉、油膜、CDなどに構造色を見ることができます。