こちらの2枚の画像、5µmに満たない薄片が敷き詰められています。身の回りでよく見かけるものですが一体何でしょう?
実は塗料を拡大したもので、上が金色、下が銀色です。これらの塗料のキラキラとした輝きは、細かい薄片が光を反射していることで生じています。
さらに拡大してみます。似ているけどなんか違う。皆さんには違いがわかりますか?
ではこの金色と銀色の薄片は、本当に金や銀で作られているのでしょうか?
いいえ、市販されている塗料やインクにはそんなに高価な原料は入れられません。
銀色にはアルミニウムが使われていることが多いです。別色の染料と組み合わせることで赤や青のキラキラも生み出せますので、ラメなど身の回りで見かけるキラキラの多くにアルミニウムが使われています。
金色には真鍮が使われていることが多いです(黄色やオレンジ色の染料とアルミニウムの組み合わせの場合もあります)。
最後に真鍮の豆知識を。真鍮は銅と亜鉛の合金で黄銅とも呼ばれます。銅と亜鉛に比率で色合いは変化し、身の回りでは五円硬貨や金管楽器など様々なものに使われており、ブラスバンドの"ブラス brass"は真鍮の英名です。
真鍮は金と似ていることから"貧者の金"とも呼ばれ、金の代替品として装飾品などにも使われています。またファンタジー系のマンガやゲームなどでおなじみの魔法の金属"オリハルコン"の正体も実は真鍮だったと言われています。
「真鍮製では無く、オリハルコン製!」と言い換えれば、すごい効果が得られそうです。